前置きは置いといて結論から申し上げます。
私が救急で働いていて「新卒で救急に配属されたときにやっておけばよかった!!」といま感じることは・・・
①救急外来の物品・薬品の位置、使用方法を把握する
②緊急処置をスムーズに行えるように勉強する
③緊急性の高い疾患を勉強する
④幅広い疾患を勉強する
⑤救急看護を深める
の5つです!!
ではこれらについてさらに詳しく説明していきたいと思います!
救急外来に配属されたらやるべきこと

救急外来の物品・薬品の位置、使用方法を把握する
救急外来には様々な物品・薬品が使用しやすいように整頓されていると思います。
私も物品の位置を覚えるのが大変でした・・・
救急外来では緊急性を要する患者さんがたくさん搬送されてきます。
一分一秒を争う中で指示された物品や薬品がすぐに準備できることは救急で働くうえで大事なスキルの一つだと思います。
物品・薬品の位置を覚えたら、次は救急外来にある除細動器、人工呼吸器、モニター、薬品などを正しく使用する手順を勉強していきましょう。
医師から「これどうやって使うの?」など聞かれるケースも多々あるので、救急にあるものは目を閉じていても使えるくらい理解しておく必要があります。
指示を出すのは医師ですが、実際に物品の操作をしたり薬剤を投与するのは看護師です。安全に物品や薬品を使用できるように知識を蓄えておきましょう。
わからない時、不安を感じたときは必ず先輩や医師に相談しましょう!
緊急処置をスムーズに行えるように勉強する
救急外来では救命を目的とした処置が多く行われます。
その処置が遅れてしまうと患者さんの救命率や予後が悪くなってしまいます・・・
実際に救急外来でどのような処置があるのか紹介します!
・ルートキープ
・薬剤投与
・胸骨圧迫
・気管内挿管介助
・BVMによる呼吸管理
・除細動器準備、介助
・AED操作
・CV挿入、VA挿入介助
・シリンジポンプ、輸液ポンプ操作
・人工呼吸器操作、管理
・胸腔ドレーン挿入介助
・検体採取、培養採取
・レントゲン、CT、MRIなど検査介助
他にもたくさん処置はありますが、緊急性の高いものを上げてみました。
医師から指示されてから処置を開始するのではなく、患者さんの状態から処置を予測しある程度準備して医師からの指示を待ちます。そうすることで患者さんの救命率や予後に良い影響を与えます。
救急における処置はたくさんありますが、一つ一つ経験し復習することで身に付いていきます!
緊急性の高い疾患を勉強する
看護師は幅広い知識が必要になりますが、救急に配属されて間もないころは何から手をつけていいかわからず、勉強がはかどらない・・・なんてことがあると思います。
そんなときは救急に搬送される患者さんで特に緊急性の高い疾患から勉強することをお勧めします!
緊急性の高い疾患ってなんですか!?
各病院、施設によって搬送される患者さんは異なってくるので、これはあくまで一例になりますが私が優先して勉強した疾患を紹介します!
・急性冠症候群
・心肺停止
・大動脈解離
・食道静脈瘤破裂
・クモ膜下出血
・脳梗塞、脳出血
・高エネルギー外傷
・消化管穿孔
・急性中毒
救急の疾患はほぼ全ての科が関わってきます。
一つ一つ勉強していくことでレベルアップしていきましょう!
幅広い疾患を理解する
一つ前の項目で述べましたが、救急は全科が関わってきます。
緊急性の高い疾患を勉強した後は、幅広く疾患を理解していく必要があります。
でもどこから手を付けたらいいんだろう・・・
コツをお伝えします!!
救急で関わった患者さんの疾患を復習する
机上で教科書を読んで勉強するよりも、体を動かしながら緊張感をもって処置に入った疾患の方がずっと頭に入るし理解も深まります!
勉強した一つの疾患から関連させて勉強していく
まず緊急性の高い疾患を勉強することをお勧めします。
そしてそこから関連する疾患を勉強することで、より深く疾患を理解することができます!
例えば、急性心筋梗塞の勉強をしたら狭心症の勉強をする。狭心症を勉強したら心電図を勉強する。心電図を勉強したら不整脈を勉強する。
といったように関連付けて勉強するのがおススメです!
解剖生理を理解する
解剖生理を理解しておくと、知らない疾患の患者さんが来たとしても予測される症状や処置、検査、治療を導き出すことができます。
何を勉強したらよいかわからない・・・というときは一度基本の解剖生理に立ち返ってみるのもおすすめです!
救急看護を深める
救急では診断がついていない状態の患者さんに対する看護が必要となります。
診断がついていないとできる看護は無いですか?
できる看護はありまぁーす!
救急搬送された患者さんは不安や様々な症状による苦痛でいっぱいです・・・診断がつくまで安易に薬剤を使用できないこともあり、薬剤による苦痛の緩和が難しい状況があります。
そんなときに、看護師は不安の傾聴やタッチング、また温罨法や冷罨法、体位調整などで症状の緩和をはかります。
医師は検査の結果を確認し診断のため頭をフル回転させています。
そんな中でも患者さんの訴えを伝えたり、必要な処置の指示を受ける必要もあります!
いつでも患者さんファーストで考えるようにしています!
また一緒に来た家族も不安を抱えています。検査結果が出て診断がつくまで時間がかかることが多々あります。
緊急の処置や検査がある程度落ち着いたら家族のもとへ行き、どれくらい検査が進んでいるのか、今後どのような流れになるかを伝えるようにしています。
他にもできる看護はたくさんあります!
Instagramでは様々な疾患の看護についてもまとめているのでぜひそちらもご覧ください!
最後に
救急外来は緊張感も高く配属されると不安を感じてしまうこともあると思います。
しかし、重篤な状態で救急搬送された患者さんが元気に退院したということを聞いたときには嬉しく思います!
もちろんどんなに頑張っても救命できない場合もあります・・・救命できなかった時にも看護師は最期のときに寄り添う看護ができます。
救急で学べることはたくさんあります!ぜひたくさん学んでたくさん患者さん・家族さんのためにその知識・技術を生かしていってください!