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呼吸療法認定士

【呼吸療法認定士】解剖生理の要点まとめ

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私は2019年に呼吸療法認定士の資格を取得しました。その時に試験対策としてここだけは絶対に覚える!と決めたことをノートに徹底的に書き込んでいました。

そのノートの中からおさえておくべき要点をまとめてました。

呼吸療法認定士は資格取得まで大変だと思いますが、その過程で勉強したことは必ず臨床に活かせます!参考になれば幸いです!

解剖の要点まとめ

【肺】

・右肺は3葉、左肺は2葉
・肺葉に入った気管支は各肺葉で区域気管支(B1~B10)に分岐
・肺区域は右で上葉(S1、S2、S3)、中葉(S4、S5)、下葉(S6~S10)
 左で上葉(S1+2、S3、S4、S5)、下葉(S6~S10)

【気管】

約10-12㎝
・気管軟骨は幅3-4㎜で16-20個
第4-5胸椎の高さで左右の主気管支に分岐
・右気管支の方が太く、角度が急であり誤嚥性肺炎のリスクが高い
・気管の分岐
 →気管支
 →葉気管支
 →区域気管支
 →亜区域気管支
 →小気管支
 →細気管支(ここから軟骨が無くなる)
 →終末細気管支
 →第一次呼吸細気管支(ここから線毛がなくなる!)
 →第二次呼吸細気管支
 →肺胞管 →肺胞嚢 →肺胞

【肺胞】

・0.1~0.2㎜の嚢状構造
・肺胞の厚さは0.4μm
・両肺で3-5億個存在し
ガス交換に関与するのは126m²、肺胞表面積は130m²
0.7秒で血液が肺胞周囲を通過し0.25秒で換気を終了する

【サーファクタント】

・サーファクタント:肺表面活性物質→肺の虚脱を防ぐ
(サーファクタントが不足すると肺が虚脱し呼吸障害を引き起こす)
サーファクタントの組成

リン脂質ジパルミトイルホスファチジルコリン
不飽和ホスファチジルコリン
ホスファチジルグリセロール
約80%
中性脂質コレステロール、グリセリド約10%
蛋白質SP-A、SP-B、SP-C、SP-D、血清蛋白約10%

【神経】

・横隔神経は第3-5頚髄から出ており、損傷されると横隔膜の運動が不可能となり呼吸困難となる
・反回神経が損傷されると声帯運動が障害され、声門閉鎖不全により嗄声や誤嚥を引き起こす

【安静時に働く呼吸筋】

・安静吸気:横隔膜・外肋間筋の収縮による
・安静呼気:傍胸骨肋間筋の収縮による(内肋間筋は安静時はあまり関与しない)

【呼吸補助筋】

・深吸気:斜角筋、胸鎖乳突筋、肋骨挙筋、脊柱起立筋
・努力吸気:上記に加えて大胸筋、小胸筋、僧帽筋、菱形筋、前鋸筋が収縮する
・深呼気・努力呼気:内肋間筋、腹筋、下後鋸筋、広背筋、腰方形筋

呼吸に必要な生理の要点まとめ

【内呼吸と外呼吸】

・内呼吸:細胞における酸素と二酸化炭素の交換
・外呼吸:外気から酸素を取り込み、代謝によって生じた二酸化炭素を体外に排泄する
・安静時における成人の1分間あたりの酸素消費量は250mlで200mlの二酸化炭素が排泄されている

【気道の生理的役割】

・呼吸ガスの導管
・吸気の加温・加湿
・吸気中の異物や病原体の侵入阻止
・誤嚥の阻止

【胸腔内圧】

・安静吸気時:-4~-8㎝H₂O 安静呼気時:-2~4㎝H₂O
・努力吸気時:-40㎝H₂O 努力呼気時:+40㎝H₂O
・胸腔内圧は体位によっても変化し、1㎝垂直方向に上にいくにつれて0.25㎝H₂Oずつ低下する
 横隔膜が弛緩した呼気終末時の機能的残気量レベルでは肺底部で-2.5㎝H₂O、肺尖部では-10㎝H₂O

【呼吸仕事量】

・1回換気量:400-500ml、呼吸回数:12-15回
成人の安静時呼吸において必要分時換気量は5-6L、摩擦抵抗仕事量と弾性仕事量を合わせて考えると呼吸回数15回程度が一番呼吸仕事量が少なくて済む合理的な呼吸といわれている!

【ガス交換】

・肺動脈圧は血圧の1/6程度、肺血管抵抗は全身血管抵抗の1/10程度
・肺胞におけるガス交換
①拡散  
②換気血流比:V/Qはおよそ0.8 肺尖部では0.8を下回り、肺底部では3以上に達する
③シャント
 真性シャント:換気全くない
 シャント様効果:V/Qが低い領域
 解剖学的シャント:テベシアン静脈や気管支静脈のようなガス交換に関与しない血流
 生理学的シャント:上記3つを合わせたもの
④死腔:肺胞死腔+解剖学的死腔(2.2ml/kg)=生理学的死腔

【呼吸の神経調節】

・肺伸展受容器:Hering-Breuer反射と呼ばれる
・刺激受容器:気道の異物を感知し反射性に咳嗽やくしゃみ、喉頭痙攣、気管支痙攣を誘発する
・肺C繊維末端:喘息と咳嗽の発生に関係する
・機械的受容器と筋紡錘:呼吸周期の変調や呼吸困難感をもたらす

【呼吸の化学的調節】

中枢化学受容野:脳脊髄液のpHや二酸化炭素に反応して呼吸を促進する
末梢化学受容器:頸動脈小体と大動脈小体があり、PaO2の低下を感知して呼吸を促進する

最後に

要点のみまとめているので、テキストと合わせて更に知識を深めていくと合格に近づきます!

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